「建物を解体したいけど、アスベストが含まれていたらどうしよう…」と不安に感じていませんか?
この記事では、石綿(アスベスト)に関する基礎知識から、健康リスク、安全な除去方法、そして違法な不法投棄のリスクについてわかりやすく解説します。
建物解体を考えている方や、アスベストの健康リスクに不安を抱えている方はぜひ最後までご覧ください!
石綿(アスベスト)の基礎知識から安全な除去方法まで解説!建物解体を検討中の方へ
石綿(アスベスト)とは?
石綿(アスベスト)は、天然に存在する鉱物の一種で、その特徴的な繊維状の構造により、優れた耐熱性や絶縁性を持つ素材です。
これらの特性から、かつては建築資材や産業用素材として世界中で広く利用されていました。
例えば、屋根材や断熱材、壁材、ブレーキパッド、さらには一部の家庭用製品にまで使用されていたのです。
ただし、これらの素材に含まれるアスベストが飛散し、それを吸い込むことで深刻な健康被害を引き起こす可能性があることが判明しました。
そのため、現在では多くの国で使用が厳しく規制されています。
アスベストの種類とその特徴
アスベストは大きく6種類に分類され、代表的なものは以下の3つです。
1. クリソタイル(白石綿)
クリソタイルは、繊維が柔軟で強度が高いのが特徴です。
そのため、建材や車両の部品など、非常に幅広い分野で使用されてきました。
2. アモサイト(茶石綿)
アモサイトは、特に耐熱性が高く、断熱材や防火材として利用されていました。
3. クロシドライト(青石綿)
クロシドライトは、繊維が非常に細かく飛散しやすい性質を持っています。
そのため、健康へのリスクが他のアスベストよりも高いとされています。
これらのアスベストは、見た目では判別が難しいため、専門的な検査を行う必要があります。
アスベストの健康リスク
アスベストを含む粉塵(ふんじん)を吸い込むと、健康に大きな影響を与える可能性があります。
主な病気として以下が挙げられます。
1. 中皮腫
中皮腫は、胸膜や腹膜に発生する悪性腫瘍(がん)で、アスベストへの暴露が主な原因です。
潜伏期間が長く、症状が出た時には進行しているケースが多いため、早期発見が難しい病気です。
2. 肺がん
アスベストを長期間吸い込むことで肺がんのリスクが高まります。
特に、喫煙者の場合、アスベストとの相乗効果でリスクがさらに増加します。
3. アスベスト症
アスベスト症は、アスベスト粉塵を吸入することで肺組織に瘢痕(はんこん)が形成され、呼吸困難を引き起こす病気です。
これらの病気はいずれも治療が難しいため、アスベストへの暴露を防ぐことが最も重要です。
アスベストを含む建物の解体が危険な理由
日本では、2006年にアスベストの製造や使用が全面的に禁止されました。
しかし、それ以前に建てられた建物やインフラにはアスベストが含まれている可能性があります。
例えば、古い建物を解体する際、アスベストを含む建材が破壊されると、粉塵として空気中に飛散する危険性がありますよね。
この粉塵を吸い込むと、前述したような健康リスクが発生します。
そのため、アスベストが含まれる可能性のある建物を解体する際は、専門的な調査と安全な除去作業が必須です。
安全なアスベスト除去のための手順
アスベスト除去は、正しい手順を踏まないと健康被害や環境汚染のリスクが高まります。
ここでは、一般的な除去作業の流れをご紹介します。
1. 事前調査と計画
まず、専門業者によるアスベスト含有調査を実施します。
建物のサンプルを採取し、アスベストの有無を分析します。
その結果をもとに、安全な除去計画を立てます。
2. 除去作業の実施
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作業区域の隔離
アスベストが飛散しないよう、除去作業を行う区域をしっかり隔離します。
また、区域内の空気を陰圧に保つための装置や集塵機を使用します。
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湿式作業
除去作業中は、アスベスト繊維が飛び散らないように常に湿らせる「湿式作業」を行います。
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作業員の保護
作業員は、呼吸用マスクや防護服を着用し、自身の安全を確保します。
3. 廃棄物の適切な処理
除去したアスベスト廃棄物は、専用の袋に密封してラベルを貼り、専門の処理施設で廃棄します。
不適切な処理や不法投棄は法律で厳しく罰せられるため、信頼できる業者に依頼することが重要です。
違法なアスベストの不法投棄がもたらすリスク
アスベストは適切に処理しなければ、周囲の環境や人々の健康に深刻な影響を及ぼします。
しかし、一部の悪質な業者がコストを削減する目的で、不法に投棄するケースが報告されています。
不法投棄されたアスベスト廃棄物は、風や雨によって粉塵が広範囲に拡散し、多くの人々の健康を脅かします。
そのため、法令に基づいた正しい処理が欠かせません。
アスベスト除去を依頼する際のポイント
アスベスト除去は、専門業者に依頼するのが最善です。以下のポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
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実績と経験が豊富な業者を選ぶ
アスベスト除去には専門知識と技術が必要です。実績のある業者なら安心ですね。
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法令を遵守しているか確認する
除去作業や廃棄物処理が法律に基づいて行われているか確認しましょう。
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見積もりや相談が無料の業者
気軽に相談できる業者を選ぶことで、安心して依頼ができます。