家の取り壊しを検討している皆さん、どの解体業者に依頼すればいいのか迷っていませんか?
解体工事は人生で何度も経験することではありません。そのため、「どこに頼めば安全か」「適正な料金なのか」「悪徳業者に引っかからないためにはどうすればいいのか」といった不安がつきものです。
実際、解体工事をめぐるトラブルも少なくありません。たとえば、以下のような事例が挙げられます。
- 許可のない違法業者に依頼してしまい、後で行政から指摘を受けた。
- 見積もり額が安かったので契約したが、工事中に法外な追加料金を請求された。
- 廃棄物が適切に処理されず、不法投棄が発覚した。
- 工事の際の騒音や振動で近隣住民とのトラブルになり、大きなストレスを抱えた。
このようなトラブルを避けるためには、優良な解体工事業者を選ぶことが大切です。
本記事では、初心者の方でもわかりやすいように、優良業者を選ぶための具体的なポイントを10個に分けて解説します。ぜひ、解体工事を成功させるための参考にしてください!
優良な解体工事会社を選ぶための完全ガイド
1. 許可を持っているか確認しましょう
解体工事を行うには、法律で定められた特定の許可が必要です。許可を持たない業者に依頼すると、違法工事になるだけでなく、最悪の場合、依頼者であるあなたが責任を問われることもあります。
許可の種類を知ろう
解体工事に必要な許可には以下の2つがあります。
1.建設業許可
解体工事の規模が500万円(税込)以上の場合に必要。
「解体工事業」のほか、「建設一式」や「土木一式」の許可も該当します。
2.解体工事業登録
工事規模が500万円(税込)未満の場合に必要。
許可の確認方法
業者がこれらの許可を持っているかどうかは、次の方法で確認できます。
- 簡易的な確認
ホームページや名刺に記載されている許可番号をチェックする。
- 厳密な確認
担当者に直接許可証のコピーを見せてもらい、その情報を役所に照会する。
特に、許可証を見せてもらう際には、有効期限や記載内容が正しいかも併せて確認しましょう。虚偽の記載をしている業者もいるため、安易に信用せず、必ず確認を行うことが大切です。
2. 法律を遵守しているか確認する
解体工事は「建設リサイクル法」や「廃棄物処理法」などの法律に基づいて行われます。これらの法律を守らない業者に依頼すると、廃棄物の不法投棄や無許可工事のリスクが生じます。依頼者にも責任が及ぶ可能性があるため、法律遵守の確認は必須です。
具体的な確認ポイント
優良業者であるかを判断するため、次のポイントを確認してください。
-
マニフェストの発行
廃棄物の適切な処理を証明する「産業廃棄物管理票(マニフェスト)」が発行されるか確認しましょう。特に、廃棄物の最終処分を証明する「マニフェストE表」を要望すれば、信頼度が高まります。
-
行政処分歴や指名停止歴の有無
業者が過去に行政処分を受けていないか、指名停止を受けていないかを各都道府県の建設課やホームページで確認しましょう。
法律を守らない業者に依頼してしまうと、不法投棄や分別のない「ミンチ解体」が行われ、後で大きな問題に発展することがあります。これを防ぐためにも、業者が法令を遵守しているかを事前に確認することが重要です。
3. 自社施工の業者を選ぶ
解体工事を下請け業者や孫請け業者に丸投げする「ピンハネ業者」も存在します。このような業者に依頼すると、以下のデメリットがあります。
- 工事費用が割高になる
- 下請け業者が無理な条件で工事を行い、トラブルに発展する
「自社で施工していますか?」と直接聞くことで、自社施工かどうかを確認しましょう。
業者が自社施工であれば、中間マージンを省くことができ、より適正な価格で工事を依頼できます。
4. 見積書と契約書の内容が明確か
見積書や契約書が不明瞭な場合、工事中や完工後にトラブルが発生する可能性があります。以下のチェックポイントを参考に、書類の内容をしっかり確認しましょう。
見積書のチェックポイント
- 工事項目や範囲が明確に記載されているか。
- 数量や単価が「一式」ではなく、具体的な数字で記載されているか。
- 注意事項が適切に記載されているか。
契約書のチェックポイント
- 工事内容、金額、工期、支払い条件が正確に記載されているか。
- 問題が起きた際の責任の所在が明記されているか。
書類が不明瞭な場合は、業者に修正を依頼し、再度提出してもらいましょう。
5. 追加費用に関する説明が事前にあるか
解体工事では、地中から予期せぬ埋設物が見つかることなどで、追加費用が発生するケースがあります。
優良業者は、見積書や契約書の段階で「どのような場合に追加費用が発生するのか」を具体的に説明してくれます。
「追加費用についての説明がない」「曖昧な回答をする」といった業者は避けるべきです。
6. 担当者の対応も大事
担当者の対応から、業者の信頼度を判断することも可能です。
担当者のチェックポイント
- 身だしなみや言葉遣いが適切か。
- 質問への回答が明確か。
- 約束を守る誠実な対応ができているか。
横柄な態度や説明不足が見られる業者は、トラブルの原因になる可能性が高いため注意してください。
7. クレーム対応の体制が整っているか
解体工事中には、騒音や粉塵、振動などで近隣住民からのクレームが発生することがあります。事前に業者に以下を確認しておくと安心です。
- 過去のクレーム対応事例
- 事前のトラブル防止策
- 近隣住民への対応方法
クレーム対応が適切にできない業者は避けるべきです。
8. 納期を守る業者か確認する
解体工事の遅延は、その後の建築工事や引っ越しスケジュールに大きく影響します。納期を守る業者かどうかは、事前の書類提出や対応の迅速さで判断できます。
9. 保険に加入しているか確認
解体工事には、事故やトラブルのリスクが伴います。第三者賠償保険や現場保険に加入している業者であれば、万が一の際も安心です。保険証券を見せてもらい、補償内容や適用範囲を確認しましょう。
10. 支払い条件が適正か
支払い条件が適正であることも、優良業者選びのポイントです。工事後の一括払いや、工事進捗に応じた分割払いが一般的ですが、着工前に全額を要求する業者は避けるべきです。