知っておきたい！工事現場での事故と安全対策

知っておきたい！工事現場での事故と安全対策

建設業では様々な事故が報告されています。しかし、多くの施主様は、実際に事故が起きるまで自分には関係ないと思ってしまいがちです。

もちろん、施主様自身が工事を行うわけではありませんが、万が一、工事中に事故が発生した場合には、近隣住民への賠償責任が問われることもあります。

工事中の事故の事例

解体工事において過去にどのような事故が起きているのかをご紹介します。

建物の崩壊

解体工事は危険と隣り合わせの作業です。

過去には、外壁が崩壊し、隣の建物に被害を及ぼした事故もあります。

例えば、2010年には岐阜市で工事中に外壁が倒れ、下校中の女子高生が死亡するという痛ましい事故がありました。

このような事故を防ぐためには、ワイヤ固定や警備員の配置などの安全対策が必要です。

重機との衝突・横転

解体工事では、ショベルカーなどの重機が使われます。

2015年には東京都墨田区で重機が転落し、作業中の男性が死亡する事故が起きました。

このような事故を防ぐためには、作業主任者による明確な工事手順の計画と伝達が必要です。

足場からの転落事故

高所での作業は転落の危険があります。

足場の強度不足や作業員の過労が原因で、足場が崩れて作業員が転落する事故が発生しています。

作業員の安全を確保するためには、足場の点検と補強が重要です。

悪天候による事故

豪雨や強風の中での作業は非常に危険です。

悪天候時には作業を中止することが求められます。

また、強風で足場が倒れたり、パネルが剥がれたりすることを防ぐための対策も必要です。

国の安全対策

労働安全衛生法と労働安全衛生規則

工事現場では、労働安全衛生法と労働安全衛生規則に基づいて安全対策が義務付けられています。

これらの法律は、労働者の安全と健康を守り、快適な職場環境を作ることを目的としています。

国土交通省のガイドライン

国土交通省は「建築物の解体工事における外壁の崩落等による公衆災害防止対策に関するガイドライン」を発表しています。

このガイドラインは、解体工事における事故を防ぐための具体的な対策を示しています。

安全性を考慮した作業工程

工事現場では、危険予知活動（KY活動）が行われています。

これは、工事前に危険を予測し、対処方法を検討する活動です。

具体的には、現場の危険を把握し、対策を話し合い、全員で共有するステップがあります。

企業に詳細は異なりますが、大まかにはこの流れで行われます。

足場と養生による安全対策

足場の安全性を確保するためには、強風に耐えられるようにワイヤーで固定することや、強度の高い接続金具を使用することが必要です。

また、風の通り道を作ることで、足場が揺れるのを防ぐことも重要です。

損害賠償保険

事故が起きた場合に備え、損害賠償保険に加入することも重要です。

業者が保険に加入しているかどうか、そしてその保険が第三者への賠償責任をカバーしているかを確認することが大切です。

近隣への配慮

工事現場だけでなく、近隣住民への配慮も重要です。

騒音や埃の飛散を防ぐために、事前説明会を行ったり、車両誘導員を配置するなどの対応が求められます。

依頼する業者を選ぶ際には、これらの配慮がしっかりとしているかどうかを確認しましょう。

安全対策を徹底し、近隣住民とのトラブルを防ぐことで、安全で円滑な工事を進めることができます。